皆様こんにちは。看護師の金尾です。
新型コロナウイルス感染症により、なかなか落ち着かない世の中ではありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
当院に来院される患者様との会話の中で、「コロナの自粛で体重が増えてしまって…」といった話を最近よく耳にします。
かく言う私もその中の1人で、このままではまずいと思い、ダイエットをしている方も少なくないのではないかと思います。
ダイエットと聞いてまず思い浮かぶのは、「運動」や「食事制限」といったものだと思いますが、それと同じくらい「睡眠」も大切だということはご存じでしょうか?
アメリカのコロンビア大学が18000人を対象に調査を行ったところ、睡眠時間の短い人は長い人よりも肥満である場合が多い、という結果が出ています。
それではなぜ睡眠不足が肥満に繋がるのでしょうか?
それは、睡眠に深く関係しているホルモンのバランスが崩れ、痩せにくくなると言われています。
睡眠に深く関わりのあるホルモンとして、
①レプチン、グレリン
②成長ホルモン
③コルチゾール(抗ストレスホルモン)
④セロトニン(幸せホルモン)
⑤メラトニン(睡眠ホルモン)
などが挙げられますが、ダイエットの視点から見ると、①レプチン、グレリン、②成長ホルモンが大きく関わってきます。
まず、①のレプチン、グレリンですが、レプチンは食欲抑制ホルモン、グレリンは食欲増進ホルモンであり、睡眠不足によってこのホルモンのバランスが崩れ、グレリンを増加させ、レプチンを減少させてしまうことで、不必要に空腹感を感じ、食べ過ぎに繋がってしまいます。
次に②の成長ホルモンですが、成長ホルモンは、子どもの時は身体の成長に大きく関わってきますが、大人にとっては、代謝を促進したり、ダメージを受けた細胞の修復や再生をします。睡眠不足になることで、この成長ホルモンの分泌が減ると、新陳代謝の低下に繋がるとともに、肌荒れや老化にも繋がると言われています。
このように、「十分な睡眠時間」と「質の良い睡眠」を行うことで、ホルモンバランスが正常となり、不必要な空腹感を感じることなく、代謝も効率よくなるため、脂肪が燃焼されやすくなります。
また、今回はダイエットとの関係についてご紹介させて頂きましたが、良い睡眠をとることは、太りにくい身体づくりと共に、心身の健康や、免疫力の向上など、たくさんのメリットがあります。
「十分な睡眠時間」と「質の良い睡眠」で心身共に健康で太りにくい身体を目指していきましょう。