こんにちは!
理学療法士の高野です!
当ブログをご覧の皆様は、ご自身の姿勢のことを気にしたことはありますか?
最近では、仕事でパソコンを利用される方も多くなり、スマートフォンなどの携帯端末に関しては老若男女を問わず使われていると思います。
これらの端末を利用する際に、視線が下に下がり猫背のような姿勢になるのはよく見かける光景です。
猫背姿勢が続くと肩こりや腰のこりのきっかけになることがあり、そのため姿勢を整える必要があります。しかし、その姿勢の整え方が身体にとっては優しくないやり方をしている人も少なくありません。
なので、今回は、「① 猫背姿勢の何が悪いか」、「② 身体に優しくない姿勢の整え方」、「③ 身体に優しい姿勢の整え方」について一緒に考えていきたいと思います!
① 猫背姿勢の何が悪いか
皆様は、ご自身の体重について気にされたことは1度や2度はあるかと思います。ですが、ご自身の頭の重さや腕の重さを考えたことがあるでしょうか?それらが、どのように支えられているかを考えたことはあるでしょうか?
頭は背骨の真上に、腕は身体の真横にくることで、背骨の硬さを利用して支えることができます。しかし、猫背姿勢になるとどうでしょうか?頭や腕は背骨の位置より前に出てしまっています。このような時は、頭や腕の重さを支えるのに骨の硬さを利用できません。いったい何がこれらの重さを支えているのでしょうか?
猫背姿勢になると頭の重さや腕の重さは、「首の後ろ」や「肩の上」、「背中」、「腰」などの身体の後ろにある筋肉が引っ張って支えることになります。「筋肉が身体を支えるのは当たり前のことじゃないですか?」と思われる方もいるかと思いますので、何が悪い点かを考えていきましょう。
まず悪い点の1つ目は、「長時間筋肉を使い続けること」です。皆様も猫背姿勢になってしまう時のことを考えていただきたいのですが、その姿勢でいるのが短時間ですんでいるでしょうか?多くの人が長時間の猫背姿勢をパソコンやスマートフォンを利用している時になっていると思います。頭や腕の重さを筋肉で支え続けることで肩こりや腰のこり、酷くなると痛くなってしまうことがあります。
悪い点の2つ目は、「筋肉を使い続けている自覚がないこと」です。猫背姿勢で頭や腕の重さを支えることは、自覚なく無意識的に姿勢を保つ中で筋肉が使われています。そのため「自分で筋肉を使っている」と感じることがありません。使い続けている自覚がないため、猫背姿勢を保つのに使っている筋肉を休ませるための行動をとる方は少ないと思います。場合によっては、疲れたことを理由に、さらに姿勢が崩れてしまう方も少なくはないと思います。
猫背姿勢が「長時間筋肉を無自覚に使い続ける姿勢」ということがわかってきました。そうすると、骨の硬さを利用して筋肉を使う量を減らしてあげれば、肩こりや腰のこりが減りそうですね。
ですが姿勢を整えるのにも注意しないといけない点があります。
② 身体に優しくない姿勢の整え方
皆様は姿勢を整える時は「背筋(せすじ)を伸ばす」ことを意識するでしょうか?このように意識する方は多くいらっしゃると思います。しかし、「背筋(せすじ)を伸ばす」という意識の仕方は、姿勢を整える上では、あまり良い考え方ではありません。
試しに1度「背筋(せすじ)を伸ばす」ことを意識して姿勢を整えてみましょう!
・・・・・・・・・・・。
どうなったでしょうか?
多くの方は「反り腰」のような形になったのではないでしょうか?
一見、猫背姿勢と比べると姿勢が良くなったように感じますが「反り腰」になるのは猫背と同じくらい良くない姿勢です。では、いったい何が良くないのでしょうか?
「背筋(せすじ)を伸ばす」意識をして「反り腰」になることの1つ目の悪い点は、「背中の筋肉に力が入り過ぎている状態」だからです。この状態が続くと猫背姿勢と同様に背中の筋肉を使い続けることになり、腰のこりや酷くなると痛くなってしまうことがあります。
2つ目の悪い点は「背筋(せすじ)」へ意識を向けることで背中に力が入りやすくなり、姿勢を整えていることが「身体にとって良いことをしている感じ」がします。良い姿勢になるために意識して行なっているので、身体に負担をかけている自覚が少なくなり、そのため、痛みが出たりすると「努力が足りない」と考えて、さらに背中に力を入れてしまう方も少なくありません。
「猫背姿勢」や「反り腰」が背中側の筋肉を使い続けてしまうのがわかってきました。では、どのように意識をすれば身体に優しい姿勢にできるのでしょうか?
③ 身体に優しい姿勢の整え方
猫背姿勢と反り腰のことから、「頭が背骨の上」、「腕が身体の真横」、そして「背中に力が入りすぎない」という条件をクリアして姿勢を整えるのには何を意識するといいのでしょうか?
それは「頭の上から糸で引っ張られる」ように意識をすることです。試しにやっていただくとわかると思いますが、頭や肩の位置も背骨の硬さを利用しやすい位置にきて、背中にも力が入りにくくなります。さらに下腹部に軽く力を入れていただくと腹圧が上がり、お腹側の支えもしっかりします!
このようにちょっとした意識の仕方の違いで身体にとっては、大きく負担が変わってきます。正しく意識ができるだけでも身体をより長く痛みなく使うことも可能になります!
簡単にではありますが、身体に優しい姿勢について説明させていただきました。
細かいことを言うとパソコンのモニターの位置やスマートフォンを扱う位置など注意することはたくさんあります。
もし、慢性的な肩こりや腰痛にお悩みの方は、中央線の東小金井駅近くにある高見澤整形外科クリニックにお越し下さい。
あなたの癖や環境などを踏まえて姿勢の整え方や注意する点を考えさせていただけたら幸いです!