骨粗しょう症とは
骨の密度が減って、骨折しやすい状態のことを言います
「骨粗しょう症」の名は広く知られており、少なくとも一度は聞いたことのある人が大半なのではないでしょうか。改めて説明すると、加齢などに伴って骨の密度が低くなり、骨折をしやすい状態のことを言います。閉経後に骨の量が減るため、女性に多いと言われています。
当院で行うことのできる検査
各部位だけでなく、全身の骨密度を調べられます
DXA 骨密度測定装置
当院では、患者さんの全身骨密度測定機器「DXA法(デキサ)」を備えています。
腰椎と大腿骨の付け根の骨密度を測定します。
健康診断などでの骨密度測定は腕や踵などの各部位での測定に留まる傾向にありますが、当院では骨粗鬆症ガイドラインにも推奨されている全身骨密度測定機器を用いて、骨密度に問題がないか調べることができます。
こんなきっかけで検査を受けられています
以下のような経緯で検査を受けられる方が多いです。ご参考ください。
- 腰や背中が痛むので、骨密度を調べたい
- 閉経したので、骨密度の変化を把握したい
- 健康診断で特定の部位に骨密度の異常はなかったけど、全身はどうか調べたい
- 以前と比べ身長が数センチ低下してきたり、円背になってきている
Point 体の痛みと骨密度は関連していることがあります
骨密度が低いと、体に痛みが起きやすくなってしまいます。急に重い物を持ったときに腰が痛んだり、転んでしまったときに体を痛めたりした経験があれば、もしかしたら骨密度が低下しているかもしれません。一度、医療機関で検査を受けた方が良いでしょう。
骨粗しょう症を放置するリスク
骨折しやすくなり、骨折が寝たきりの原因にもなり得ます
骨粗しょう症は多くの場合、症状がありません。症状がないうちに骨密度の低下が進み、転んだときに骨折してしまう、ということが往々にして起こり得ます。またご高齢の方が骨折をすると、それが原因で寝たきりの生活を送らなければならないケースもあります。
症状がないため、中年以降の方は検査を受けるようにしましょう
症状がなくても中年以降の方は検査を受けて自分の状態を把握するようにしましょう。骨密度が低ければ薬物療法などで改善を図っていきます。薬の服用が嫌な方に無理に治療を勧めることはしませんが、経過を観察するために定期的に骨密度を測ることをお勧めしています。
検査の頻度と治療について
どのくらいの頻度で検査を受ければいいの?
4ヵ月に1度の間隔であれば保険が適用されます
検査は10分もかからないため、患者さんに負担があるものではありません。また、費用的にも4ヵ月に1度の間隔であれば保険が適用されるため、年に3回は保険内で検査を受けることができます。年に2、3回の受診をお勧めしています。
治療方法について
食事・運動・投薬の3本柱で進めていきます
骨粗しょう症の治療は主に、食事・運動・投薬の3つを軸にして行っていきます。カルシウムとビタミンDを含む食材、患者さんが取り組みやすい運動の方法などをアドバイスします。薬物療法としては、骨の形成を促したり、骨が溶けるのを抑制したりする薬の中から患者さんの状態に合ったものをご提案します。
治療中には、骨吸収と骨形成を反映する骨代謝マーカーを血液検査で行い、薬が効いているかチェックします。